【オカルト】三日目の鰻釣り【妖怪】
142 :本当にあった怖い名無し:2011/09/22(木) 22:16:11.44 ID:e8Q75s5N0
知人の叔父が4~5年前、川に鰻を釣りに行き、竹筒で作った罠を8つ程仕掛けた。
翌日、一匹も罠に掛かっておらず・・・
翌々日、まだ一匹も掛かっておらず・・・
三日後の夕方見に行くと、やはり一匹も掛かっておらず・・・
諦めた叔父は日も暮れてきた頃、罠を回収しようと川に入って行くと、草むらから「おい」と呼び声。
振り向くと、草むらと木々の間に誰か立っている。
暗くて良く見えないが、背は叔父より低い。
143 :本当にあった怖い名無し:2011/09/22(木) 22:18:18.55 ID:e8Q75s5N0
「なんだ?何かようか?」と叔父。
しばらく間があって、「煙草くれ」と草むらから声。
叔父は胸ポケットに入れていた煙草と、その箱の中に入っていたライターを草むらに投げた。
火が付き、「ふ~」と声。
火が付いた一瞬明かりで顔が見えた。
人ではない。
毛が全身を多い。
手もかなり長い。
これがケンムンかと悟った叔父は、しばらくケンムンを見つめたまま川の中で立っていた。
1分程しただろうか・・・
「それ置いて行け」と、鰻の罠を指差すケンムン。
144 :本当にあった怖い名無し:2011/09/22(木) 22:20:57.50 ID:e8Q75s5N0
叔父はコクコクと二度頷き、黙って川から上がった。
「住み難くなった」
そう呟くとケンムンは、藪に入っていった。
「明日また来い」
その言葉を残してケンムンはその場から消えた。
翌日、昨日の事もあって少し怖かった。
叔父は午前中丁度日が昇って明るい時間に川に来た。
昨日ケンムンに投げた煙草がそのまま置いてあった。
川に入り罠を見ると、筒に一匹鰻が入っている。
145 :本当にあった怖い名無し:2011/09/22(木) 22:23:01.11 ID:e8Q75s5N0
ケンムンのお陰かと笑いながら他の筒も回収すると、8つすべてに鰻が入っている。
これは有難いと、叔父は煙草の箱を木の上に置いて、残りの煙草を置いて帰ってきたそうだ。
その日の夜、知人の家でたまたま酒を飲んでいた私を含めた4人は、
鰻を持ってきた叔父の話と、その鰻を頂いたのである。

キキ
河童に似てるね。人間には無害な妖怪のよう
地方によって呼び方が違うから、似たような妖怪でも名前が違う奴多すぎ問題…
近代化のせいでケンムンさんには住みづらい世の中になってしまっただろうね・・・
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