【不思議】山への御裾分け
296 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/01/03(火) 15:53:34 ID:hwQVSGoq0
知り合いの話。
造り酒屋をしている彼は、毎年の初めに、地元の神社に新酒を寄贈している。
新年の儀が終わると舞台に青い養生シートが引かれ、
その上で彼が持ってきた樽酒を木槌で開き、詣で客にお神酒として振る舞うのだという。
296 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/01/03(火) 15:53:34 ID:hwQVSGoq0
ある年、木槌の勢いが強すぎたか、酒が大量にこぼれたことがあった。
慌てて拭き取ろうとした彼の目の前で、酒はスーっと独りでに流れ始めた。
真横に一直線。そのまま舞台横まで、素早く流れて落ちる。
驚いている彼に氏子のお爺さんが言った。
なに、山へのお裾分けだ。気にするな。
296 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/01/03(火) 15:53:34 ID:hwQVSGoq0
酒がこぼれた筈のシートの上は濡れておらず、舞台横の地面も同様だった。
山から何か下りて来ていたのかな。そう彼は不思議そうに口にした。
山の神様もお酒飲みたかったのかな?
お供えは多分してると思うから、それとは別にみんなと一杯したかったとかかな
神様も一人で飲むより地元のみんなと飲む方が嬉しいのかもね
お供えは多分してると思うから、それとは別にみんなと一杯したかったとかかな
神様も一人で飲むより地元のみんなと飲む方が嬉しいのかもね
ディスカッション
個別にお供えしてあっても一人寂しくお酒を飲むのとみんなが居るところで気持ちだけでもワイワイやりながら飲むのとは違うもんね(´・ω・`) 鬼酒ちゃんの解釈と同意見。
人間側からは見えないだけで、人間が好きだったり賑やかな所が好きな神様なんじゃないかな。見えなくてもその場で乾杯させてあげて。