【洒落怖】鬼猿とヒサルキ伝説
114 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/13 13:06
最近、保育園で保母さんをやってる友達に聞いた話。
その子が行ってる保育園ってお寺がやってるとこで、すぐ近くにお墓があったりする。
お墓に子供が入っていたずらしないように、周りに柵がしてあるんだけど、
柵の杭の尖った先っちょに、虫やトカゲなんかが串刺しになってることが良くあるらしい。
園児のイタズラかもしれないけど、
お寺も兼ねてる保育園だから、けっこう人の出入りは多くて、広場で小学生なんかがしょっちゅう遊んでるから、
誰がやってるのかわからない。
まぁ、鳥のせいかもしれないし~って感じで、誰もたいして気にはしてなかった。
ところがある日、その柵にモグラが刺さっていた。
さすがに哺乳類はグロいんで、すぐに園長先生(=寺のお坊さん)が片づけてくれた。
で、しばらくすると、今度はネコが突き刺さってた。
これはさすがに酷かったんで、保母さんやお坊さんが集まって、誰の仕業か?どうしたらいいのか?って話をした。
でも、犯人はわからないし、再発防止の名案も出なかった。
114 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/13 13:06
結局、どーするんだろうね~ってムードでダラダラと時が過ぎたある日、ウサギが突き刺さってた。
保育園で飼っていたウサギだった。これは友達が見つけたらしい。
早朝にお坊さんがお墓の掃除に行った時には無かったのに。
その日はたまたま友達より早く来ていた子供がいたんで、その子に「何か見た?」って聞いてみた。
その子は一言、「ヒサルキだよ」って言った。
「ヒサルキってなあに?」と聞いても、上手く説明できないみたいだった。
あとで、ほかの子にヒサルキの事を聞いてみた。みんな知っていた。
でも、誰もヒサルキがどんなモノなのか説明できなかった。
子供達はウサギが死んだのを、あまりかわいそうだと思っていないようだった。
何となく、しょうがない、みたいな感じで醒めていた。
116 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/13 13:08
変だと思ったのは、ヒサルキのことは、園児の親も知らなかったこと。
子供がそんな言葉を使っているところも、誰一人覚えていなかった。
テレビや本のキャラでもなかった。
すると保母さんの一人が、「昔そんな名前の絵を見たことがある」と言い出した。
子供が描いた絵は返してあげるので、保育園には残っていない。
ただ、絵を描いた子がその保母さんの近所の子だったので、名前を覚えていた。
「その子に聞いたら・・・」と友達が言うと、その保母さんは「引っ越した」と答えた。
そして、「その引っ越しが変だったんで、覚えてる」とも言った。
なんでも、挨拶もなく急に引っ越していったらしい。
さらに不思議だったのは、引っ越す時にチラッと見たらしいんだけど、
その絵を描いた子が、両目に眼帯をして車の中に座っていたんだって。
それで、どこへ行ったのかはわからずじまい。
それからニワトリが串刺しになったのが最後で、ヒサルキ騒動は終了。
結局、犯人もヒサルキの正体もわからずじまい。
前みたいに虫なんかは突き刺さってるみたいだけど。
404 :否猿:04/07/02 19:36 ID:JoA/BUnv
俺の実家は山あいの村で、昔は猿がキュウリやらトマトやら畑に盗みにくるくらい田舎だった。
小学校3年の夏、四つ上の兄貴と一緒に友達んち遊びにいった時のこと。
すっかり日が暮れて、夕飯まで御馳走になってしまった。
帰る時に友達のおかあさんは、「懐中電灯貸そうか」って言ってくれたんだけど、
兄貴は「月がでてるから大丈夫です」って言って断ったんだ。
その夜はいい満月で、雑木林の中でも暗いって思う事はなかった。
で、ジャリ道歩いてたんだけど、俺急につまずいた。
手も膝小僧もすりむいちゃって、ちょっと涙目になった。
起き上がって、なんにつまずいたんだろ?って眺めると、
兄貴が「おい!お前・・・」って言って、俺の足もと指差した。
最初兄貴が何言ってるのかわからなかったけど、しばらくして俺も気付いた。
兄貴の影はひとつ。俺の影はふたつあった。
405 :否猿:04/07/02 19:39 ID:JoA/BUnv
その時、変な声が聞こえた。囁くような、いやらしいしゃがれ声。
見ると、影がますますおかしい。
俺は動いてないのに、右側の影だけ震えてる。
肩を震わせて、まるで笑ってるようだ。
兄貴が小さく叫んだ。
「おい、走るぞっ」
だけど俺は動けない。見たくないのに、すごい嫌なのに、影から目が離せなくなってる。まるで金縛りだ。
「何やってんだ!行くぞ!」
兄貴が怒鳴って俺の手つかんだ。
地面の上の兄貴の影が、俺の影をつかもうとした時、
一瞬早く変な影は腕を伸ばして、俺の影をグイッてひっぱった。
変な影は俺の影をひきずったまま、林ん中へぱたぱた逃げてった。
現実の兄貴は俺の手をしっかり握ってるのに、地面の上の兄貴の影の先には何もない。
406 :否猿:04/07/02 19:43 ID:JoA/BUnv
なにか取り返しのつかない事が起きた気がした。
俺は泣き出した。急に怖くなって大声あげて泣いた。
兄貴も青ざめていた。
だけど、行動は早かった。
「お前ここにいろ。絶対に動くな」って言ったがはやいか、
兄貴は林の中を掻き分けて飛び込んでいった。
俺「行っちゃ嫌だー」って叫んだんだけど、「動くなよっ」。
兄貴の最後の声が薮の中から聞こえてきて、それっきり静かになった。
ずいぶん待ったけど、兄貴が帰ってくる事はなかった。
兄貴の言いつけを守れず、俺は泣きながら家に帰った。
両親は俺が独りで帰ったのでびっくりしていた。
俺は一生懸命説明したが、理解してもらえなかったらしい。
親父は兄貴を探すため家を飛び出していった。
何度も本当の事だと言ったが、お袋はなだめるばかりで、俺はとうとうかんしゃくをおこした。
お袋は困った顔で言った。
「でも、ほら、あなたの影はちゃんとあるわよ」
畳の上をみた。俺の影はあった。
407 :否猿:04/07/02 19:48 ID:JoA/BUnv
最悪の事態を予想していた両親と俺だったが、次の朝、兄貴はひとりで帰ってきた。
そのまま倒れるようにして眠ると、夕方目を覚まして俺に言った。
「お前、本物か?」
「何言ってるの?」と俺が聞くと、兄貴は難しい顔をした。
影を追って森の中を走っていると、草むらで大きな猿にであったらしい。
その猿は俺の顔をしており、俺の声で笑ったそうだ。
逆上した兄は、ポケットにあったベーゴマをわしづかみにすると、猿にむかって投げつけた。
ひとつが額に命中し、猿はぎゃっと悲鳴をあげて顔を覆った。
猿が振り向いた時、その顔は渦を巻いたようにねじれており、もはや目も口もわからなかったそうだ。
化け物は兄に飛びかかり、すごい力で兄の首を締め上げた。
かなわないと思った兄は、その手に思いっきり噛みついた。
兄は突き飛ばされ木に頭をぶつけて、そのまま気を失ってしまったそうだ。
そこまで話すと兄貴は黙りこくった。
俺はおそるおそる尋ねた。
「お兄ちゃんこそ本物なの?」
むっとした顔で兄は俺の頭を殴った。
「ふざけんな、この野郎」
いつもの優しい軽いゲンコツだった。
俺は泣きながら笑った。兄貴も笑った。
451 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:33:24 ID:BcoXaL0u0
先程ようやく膨大な洒落怖過去ログをざっと目を通せたのですが、
今回書きたいのは、その中の『ヒサルキ』の話のことについてです。
自分は消防時代兵庫県に住んでいました。
その頃通っていた学校では、ウサギ4匹とセキセイインコ3匹を飼っておりました。
両方とも後者の隣に設置した、飼育小屋に飼われており、
当時2年生だった我々は、休み時間になる毎に押しかけました。
たまに鉢合わせた上級生の飼育係が、小屋で彼らに餌をやる姿を見て、
上級生になって自分たちがその行為を行うことを夢想し憧れとりました。
その後、ウサギは学校開校以来初の子どもをもうけ、4匹の新しい仲間が加わった飼育小屋の周辺は、
まさに昭和の街頭テレビに群がる群衆の如き盛況でした。
452 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:36:23 ID:BcoXaL0u0
その数日後、突然インコが謎の死を遂げました。
本当の原因を先生方が教えてくれなかったため、
自分からは、その発見の状態が不審であったということ以外は、確信を持って伝えられません。
彼らの発見された状態なのですが、飼育小屋の中央に高めの枯れ木がインコ用に植わっておりまして、
その丸裸の木に、一匹ずつ首にナイロンの紐を巻きつけ、ゆらゆらゆれている状態だったのです。
丁度人間が首吊りした状態と酷似しておりました。
ここから明らかに人為的なものであると考えられるのですが、
それにしてもおかしいのが、犯人の飼育小屋に入った形跡がまったくないことでした。
かかっていた2つの南京錠や網には、どこにも傷つけられた場所はありませんでしたし、周辺の地面は硬く、
さらにこの飼育小屋はウサギ逃走対策のために、底のコンクリートは地面に深く埋まっていたので、
穴を掘って入れたはずは無く、実際掘った跡等まったく確認できませんでした。
(ここまで確認したところで、我々は教員らに教室へ強制送還されてしまいました)
鍵は職員室で常に教頭先生が保管されているため、当然外部の者が手に入れることは出来ません。
454 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:39:06 ID:BcoXaL0u0
その時横で、「それを誰がやったか朝見ていた」と発言した子がいたのです。
皆は彼にいっせいに注目し、教員らはその子を職員室へ連れてきました。
我々が自習の間、恐らく話を聞いていたのだと思います。
ただ、彼は同じ学年だったのですが、あまり教員生徒から信頼厚いという訳でなかったため、
「あいつんち貧乏やから(理由になっていないw)、あれは注目浴びたかっただけだ」
と、周囲は興奮して話しておりました。
自分は、貧乏だからというより、単に彼が少し知恵遅れの気があると感じていたため、
この意見は自分の中で無効としておりました。
そして、担任の教員は教室に入るなり、
今回の事件は「偶然、飛んでいるインコが首に紐を引っ掛けてしまったため、死んでしまった」という、
ワクテカしていた我々にハァ?と思わせる超理論を平気でぶちまけ、事件は強制的に収束へと向かうかに思えました。
455 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:41:41 ID:BcoXaL0u0
ところが事件は、ウサギチルドレンの死でまた盛り上がります。
今度は1匹が紐で吊り上げられ、残りは部屋の穴の隅っこに、プレスしたかのように押し込められている状態で、
またも一同騒然としました。
親ウサギはそれを横目に人参やレタスを食み、一同は一種異様な空気に飲まれました。
現場状況は、以前のインコ事件と同じでありました。
その中、後ろであの彼が大声をあげて言ったのです。
「ボクは今回も見ました。本当に見ました」と、集まった生徒、教職員に向かって言ったのです。
その時です。
自分があくまでそう感じただけなのかもしれないのですが、
集まった生徒、教員全員が、文字通り彼を『無視』したのです。
普通幾人かは、またこいつ言ってやがると、冷たい目を向けるはずであるのに、(実際今までそれがデフォだった)
そこにいる人間全てが、彼の存在自体を無視したのです。
熱気の中に冷えた空気が混ざり、自分には異様な光景と映りました。
456 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:44:11 ID:BcoXaL0u0
その時初めて、自分はその彼という存在に興味を持ち、「君、本当に見たの?」と尋ねたのです。
すると彼はしっかりこちらを向き、
「うん、僕は見た。真っ黒なんだよ。あの人は真っ黒だった」と返してきました。
自分がその人は黒い服を着ていたのかと聞くと、どちらか良くわからないと返してきました。
普通は黒い服を着ていたのだと解釈するのが多いのに、そうしないのは子ども故かなと感じました。
それで、どうしてその時先生に言わなかったのと聞くと、彼がこう言ったんです。
「だってね、それは駄目だよ。だってそうしたら、ボクいるのがばれちゃうでしょ?
イサルキにつかまったら駄目でしょ?」
でしょ?と確認されても、そのような話を聞いたことがないので、自分は返答できませんでした。
その後なんですが、結論から言うと、彼をその後みたことはありません。
457 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 13:48:47 ID:BcoXaL0u0
自分の学校で転校する子は、必ず全校集会でお別れ会的なスピーチを繰り広げるのですが、
その中に彼はいませんでした。
よって、転校していないはずなのですが、
その後中学へと進学する際、私学へ行った子らの中にも彼の姿は存在していませんでしたし、
公立へ進んだ我々の中にもいませんでした。
アルバムの中にも、当然存在していませんでした。
自分が疑問に思うのは以下の点です。
まず、どうやって犯人は飼育小屋で犯行に及んだのか。
次に、彼がそっと見たものは何か。
『イサルキ』とやらであると、なぜ彼は断定したのか。
そして、『イサルキ』とはいったい何か。
なぜ2度目のあの時、生徒、教員までが彼を無視したのか。
『イサルキ』に見つかったらどう駄目なのか。
まぁ、真相全ては藪の中です。
ですが、いわゆる『ヒサルキ』のまとめサイトと関連サイトを目にしたことで、急にこの出来事について、
そして、あの時の群集の中に混じる薄ら寒い空気を思い出したので、
昼日中ではありますが、書かせて頂きました。
468 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 15:43:52 ID:EJP4AxXF0
学校の飼育動物が殺される→鍵かかっている
なら普通その鍵を自由に開け閉めできる人の仕業だと思うんじゃね?
469 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 16:13:04 ID:16d2/MZ2O
>>468
うん、教頭室で保管してたなら教頭が一番あやしい。
平教員がうやむやにしてるあたりが更に輪をかけてる。
471 :本当にあった怖い名無し:2007/03/05(月) 16:47:01 ID:BcoXaL0u0
>>468、469
はい。普通にそれが考えられます。
ただ一番のネックが、それが起きたのが、朝の生徒登校時間帯ということなのです。
教頭は朝は重役出勤、半端無く遅くやってきます。
それは当時の教頭在任中、度々校長室にいた時確認しています。
ウサギ当番は基本的に昼休みと放課後活動なので、麻に鍵を必要としないのです。
でもやはり小学校内でのこと、そこまでセキュリティ万全ではないですし、
他の教員、あるいはウサギ当番ががそっとくすねて、犯行後戻したとも考えられます。
まぁそうなると、彼がその後華麗にあぼんしたという事が、
自分の思い違いでなければ、彼はその後ガクブルなことになったのかなぁ、と。
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