【オカルト】七つの魂を連れ去る冥府

神様,霊界・霊道

 

449 :名無しさん :2010/10/29(日)22:51:39 ID:T7BFeyxCV

母方の実家は山奥にあり、山そのものを所有するような農家だ。
長期休暇などには、親戚一同が集まるというのが暗黙の了解だった。
集まると50人以上になり、誰が誰だかわからないような状況もしばしばあった。

そんななか、私はよく年上のお兄ちゃんにいじめられていた。
何かとあると私に向かい怒鳴ったり、肩をたたいたりした。
私はそんなお兄ちゃんが嫌いだったが、なぜかお兄ちゃんはいつも私のそばにいた。
逃げて他の部屋に行ってもついてきて傍にいることが多かった。

 

 

449 :名無しさん :2010/10/29(日)22:51:39 ID:T7BFeyxCV

私は夏生まれなので、実家の家で誕生日を迎えることがあった。
8歳になる直前の夜のことだった。
家は古い家独特の薄暗さと寒さがあり、日が上っている時でも妙な雰囲気があった。
家には大きな鏡があり、長い廊下の突き当りにその鏡が付いていた。
私はその鏡が怖く、近づくことは無かった。

8歳になる直前、つまり7歳最後の日の夕方、鏡の前にお兄ちゃんがいた。
いつもは私を見ると顔をゆがめるお兄ちゃんは穏やかな顔をしていた。
「おいで」
私はためらったが、いつもは厳しいお兄ちゃんがかける言葉がやさしくて、私はふらふらと近くによった。
だが、何かが怖くて足をとめた。いやな汗が流れたというのを覚えている。
「おいで」もう一度声をかけられて歩き始めた。
あと一歩というところで、「おい!」と声をかけられた。
お兄ちゃんの声だった。後ろを振り向くとひどく怒ったような顔をしたお兄ちゃんがいて、私の耳をふさいだ。
くぐもったような怒鳴り声が響く。鏡の傍にいたおにいちゃんはぐにゃりとゆがみ真っ黒になっていった。

目が覚めると、私はしめ縄で囲まれた部屋にいた。
その後、二十歳をすぎるまで母の実家に行くことは無かった。

 

 

449 :名無しさん :2010/10/29(日)22:51:39 ID:T7BFeyxCV

二十歳の誕生日をすぎた日、母の実家に行き、あの日について聞いた。
どうやら、母の実家は拝み屋のようなことをする家系らしく、霊的なものを見る力は男に受け継がれるらしい。
その代わり、女は7歳になる前に行方不明になったりするということが代々あるしい。
これを親は「贄子様」と呼んでいた。

7歳になる前に連れて行かなければ無事だが、7歳になる前に接触があると駄目らしい。
お兄ちゃんは私と年齢が近く、力も強いということで、私の守りをしていたらしい。
怒鳴ったりしたのは、霊的なものが近づきそうになったときに、払うために行っていたそう。

正直、そんな話をされてもわけわかめだったんだけど、
お兄ちゃんが結婚したのでふと思い出し、カキコしてみた。

 

 

Right Caption

キキ

なるほど・・・きちんと説明して祓ってあげたらよかったのに・・・。
理由もわからず叩かれたり怒鳴られたりしたらそれは怖いよ・・・。
でも、投稿者が連れて行かれると考えてずっと守ってくれてたのには感謝だね。
最後に日はちょっと危なかったね。多分最終日という事で油断してたのかも